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「うぉ」つい声が出てしまった。
ギャラリーか美術館の展示室の様なスペースだ。いや実際にH et Hの作品が展示してある。
昔の作品なので実物は見たことはないがカタログや印刷物で見たことがある。
よく見るとデューラーの8面体もある。この8面体はずっと僕についてきたようだった。(それとも誘導してきていた?)
最初期の作品、ほぼ等身大のセルフポートレート。自作の印画紙にプリントしたものだ。
耐久性に問題があると散々言われていたらしいが、ちゃんと残っている。
その隣は電通ADギャラリーで一度だけ展示した作品の一部だ。広告ギャラりでー展示するにはあまりふさわしくないものだったらしい。
(男性ヌードの写真をオフィス街で展示する事に対して物議を醸しだしたらしいが)
そのセルフポートレートシリーズの向こうはレントゲン藝術研究所で展示した作品「Homeostasis」だ。
これも劣化が激しいと聞いていたがきちんと発光している。
しかしその奥に並ぶペインティングは知らない作品だった。
モチーフはH et H自身の様だが。ペインティングをやっていたとは聞いたことがなかった。
枚数は11枚。これも何かを意味しているのだろうか。
ペインティングの前に小さな棚があり、本とカセットテープレコーダーが置いてある。
本は「曖昧な本」と表紙に描かれている。
【注釈】
この空間は影の無い部屋である。影が無い事は実体の存在も曖昧にする。
とは言えこの空間が実体なのか、という疑問はあるが。
ただ実際の作品を展示している状態を構築している事から現実世界と言ってもいいだろう。
「2001年宇宙の旅」では食事以外は見せかけだけで引き出しが開かないとか本は背表紙だけとか、張りぼての状態ではあった。
創造主(もしくは超知性体)は傍受した情報からこの空間を構築したので見かけだけの空間となっていた。
この空間の創造主が誰かは不明であるが、H et Hの意識が関与している事は間違いない。
この空間は影の無い部屋である。影が無い事は実体の存在も曖昧にする。
とは言えこの空間が実体なのか、という疑問はあるが。
ただ実際の作品を展示している状態を構築している事から現実世界と言ってもいいだろう。
「2001年宇宙の旅」では食事以外は見せかけだけで引き出しが開かないとか本は背表紙だけとか、張りぼての状態ではあった。
創造主(もしくは超知性体)は傍受した情報からこの空間を構築したので見かけだけの空間となっていた。
この空間の創造主が誰かは不明であるが、H et Hの意識が関与している事は間違いない。